現場は地形が険しく、ヘリコプターからロープを使って下りるしか方法がない、遺体回収に2週間かかる山岳地帯で、行方不明後50分経たずに「生存者なし」と断定した仏政府


WS002065副操縦士、墜落現場に思い入れ? 独機の遺体収容本格化

産経新聞 3月29日(日)7時55分配信

 【ベルリン=宮下日出男】ドイツ格安航空会社ジャーマンウイングスのエアバスA320機墜落で、地元当局は28日、フランス南東部アルプス山中の墜落現場での遺体収容や身元確認の作業を本格化させた。ただ、現場は地形が険しい上、遺体の損傷も激しく、欧米メディアによると死亡した乗客乗員150人全員の遺体回収には約2週間、身元確認にはさらに時間を要するとみられている。

 一方、英BBCは、同機を墜落させたとされるアンドレアス・ルビッツ副操縦士(27)について、数年前に墜落現場付近の上空をグライダーで飛んだ経験があると報じた。仏メディアによると副操縦士は子供の頃、家族とアルプスで休暇を過ごしていたとされ、現場周辺に土地勘があり、特別な思い入れを抱いていた可能性がある。

 28日の独紙ウェルト(電子版)によれば、独当局は捜索で「勤務不可」との診断書のほか、さまざまな精神疾患の治療薬も押収した。米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は同日、副操縦士が視力に問題を抱えていたとも伝えた。

 独大衆紙ビルトは28日、副操縦士が待遇など仕事上の不満を抱え、当時交際していた客室乗務員の女性に「いつか何かをやる。自分の名前を誰もが知るだろう」と語っていたと報じた。女性は副操縦士が機を墜落させたとすれば、「健康上の理由で機長や長距離路線の担当になる夢が閉ざされたと気付いたためだ」との見方を示した。

 欧州航空安全庁は27日、今回のように機長を閉め出して機を墜落させたとされる事態を防ぐため、飛行中に常時2人以上を操縦室に置くよう各国に勧告した。

 ルフトハンザは27日、乗客の家族への当座の支援金として、乗客1人当たり最大5万ユーロ(約650万円)を支払う方針を示した。


「切りたつ斜面に残骸」 ドイツ機墜落、ロープ使い捜索

セーヌレザルプ=松尾一郎、青田秀樹

2015年3月25日11時33分

 独格安航空ジャーマンウィングス機の捜索拠点に24日、朝日新聞記者が入った。雪が残る険しい山あい。山岳救助を専門にする警官は「切りたった斜面に機体の残骸が散らばっていた。救助も捜索も極めて難しい状況だ」と現場の様子を語った。

 地中海に近い南仏エクサンプロバンスから北東へ車で2時間。むき出しになった山肌をぬうように進み、標高1200メートルの標識が見えたあたりで雪山を望む場所に出た。セーヌレザルプという小さな町にある小型機向けの飛行場が、捜索拠点だ。

 地元当局者によると、事故現場の標高は1500~1600メートル。「ヘリコプターからロープを使って下りるしか方法がない」。捜索に赴いた警官らは口々に語った。冬から春への季節の変わり目で地盤がゆるみ、歩いて現場にたどり着くことは極めて難しいからだ。

 もともと樹木が乏しい岩肌に残骸が残されていたが、機体のどの部分かは分からなかった。遺体も目にとまったという。現場の保存のため担当者らが夜を過ごしている。この日は600人が参加し、現場では捜索隊員がロープで身体をつないで転落を防いでいるという。

 墜落が起きたのは24日午前11時ごろ。近くの畜産業トマ・サボルナンさん(24)は事故には気づかなかったが、ほどなくして軍用機のジェットエンジンの音で異常事態が起きていることに気づいた。次々にヘリコプターが飛びはじめ、ラジオをつけてようやく旅客機の墜落を知った。

 ふだんから旅客機を見かけるが、山の尾根のはるか上を飛んでいるという。「驚いた。まったくこんなことは初めてだ」

 町の中心部にある体育館が、情報集約や指揮の拠点となっている。仏内務省の報道担当、ピエールアンリ・ブランデ氏は「墜落現場はすみやかに特定した。捜索での(二次災害の)リスクを避けながら活動を続けている」と強調した。機体の残骸は広範囲に広がっているという。「犠牲者が見つかれば近くの町や村で受け入れる」とし、150人の乗客・乗員の家族らには心のケアをする専門家や、フランス語の通訳も用意するという。

 捜索拠点の様子を見守っていた地元自然ガイドのジャック・カリアさん(63)は、日本人の犠牲者がいる可能性が高いことを知ると、「もしも日本の遺族の方が現場を訪ねたくなったら案内したい」と話した。(セーヌレザルプ=松尾一郎、青田秀樹)


現場は地形が険しく、ヘリコプターからロープを使って下りるしか方法がない、遺体回収に2週間かかる山岳地帯で、行方不明後50分経たずに「生存者なし」と断定する仏政府

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