無線を車に放置したことは生徒の生死と関係のないにもかかわらず、学校側を攻撃する根拠にするメディア ~雪崩にあったら救助を呼ぶよりも現場にいる人達で理没者を一刻も早く掘り起こすことが最優先事項


WS000570WS000565 WS000566 WS000567 WS000568 WS000569【雪崩】生徒らの行動判明、顧問は無線放置

2017年3月31日 18:38

 

 栃木県那須町で雪崩が発生し、高校生ら8人が死亡した事故で、警察は31日、現場責任者の山岳部の顧問が勤務する高校の家宅捜索を行っている。警察が強制捜査に乗り出した今回の事故。何があったのか、当時の状況が徐々に明らかになってきた。

■生徒らが「表層雪崩」のチェック

 日本テレビは、救出された大田原高校の生徒の関係者を取材。雪崩に巻き込まれるまでの状況が明らかになった。事故当時、行われていたのは、雪を踏み固めて進む“ラッセル”訓練。5つの班のうち、この生徒を含む大田原高校の生徒と教師らは、先頭の1班にいた。

 訓練では、斜面下の1本の木が生えた辺りから斜面を登り始めたという。救出された生徒の関係者の証言による縦一列になって、登っていったという生徒ら。そして、木々が密集している一帯を抜けたところで、生徒らは表層雪崩が起きないかどうかを確認する作業を行ったという。

 これは、簡易的に確かめる方法で、生徒らは前日の講習で習っていたため、教師の指示ではなく自主的に行ったそうだ。その方法で、「雪崩の兆候はない」と判断し、尾根沿いに登り始めたという。

■「天狗岩」目指し、引き返す予定が―

 目指したのは天狗岩と呼ばれる岩で、そこまで行って引き返す予定だったという。しかし、天狗岩に近づいたところで雪崩が発生。生徒たちは雪に流されたとみられ、天狗岩のかなり下で埋まった状態で発見された。警察の30日の現場検証では、雪崩は少なくとも160メートルの長さにわたって起きたことが確認されている。

 現場で引率していた教師から「雪崩の恐れがある」という注意はなかったと話す生徒の関係者。しかし、山岳の専門家は、天狗岩付近は斜面の傾斜が変わる場所のため、雪同士がくっつく力が弱く、ラッセルなどの刺激を与えると亀裂が入る可能性があると話す。

■山岳部顧問「無線を10分ほど車に放置」

 一方で、講習会の責任者で大田原高校山岳部顧問・猪瀬修一教諭らの安全管理態勢の不備も指摘されている。

 訓練の最中は、スキー場から離れた本部で作業をしていたという顧問。雪崩は、午前8時30分頃に発生したが、顧問は、現場から本部に戻った教師の報告で、発生から45分後の午前9時15分頃に初めて事故を知ったという。その後、警察に通報したのは、午前9時20分頃だった。

 顧問と、現場の教師たちは無線でやりとりする予定だったということだったが29日の会見で、猪瀬修一教諭は―

 「(Q:現場から雪崩が起きたという連絡は無線では来なかった?)それがですね、あの…正直、無線を体から離してしまった時間帯があります。その時間帯に(現場から)呼びかけをしていたかどうかは、私は認識できないところです」

 雪崩発生直後の午前9時前後、顧問は10分ほどの間、無線を車の中に放置していたという。これにより、警察への救助の通報が遅れた可能性もある。警察は、山岳部顧問らの判断や安全管理に問題がなかったかなどを調べる方針だ。


<筆者>

この報道を見ると、顧問が10分ほどの間、無線を車の中に放置していたことで、通報が遅れ、救助が遅れ、それが生徒の死へと被害が拡大したかのように報道しています。↓WS000573WS000575WS000570

そして動画構成は、この「救助の通報 遅れた可能性」の次に無くなった生徒の通夜の報道をして、生徒の感情に流された、人工雪崩の可能性を一切排除した一意見を紹介します。

学校側の憎悪を高める目的です。WS000577 WS000578

これは完全に学校側の「ずさんな訓練計画」が雪崩を起こしたとするシナリオに沿った動きでしょう。

それについては軽井沢スキーバス転落事故との類似性があると以下の記事で触れました。

度重なる軽井沢スキーバス転落事故と那須雪崩事故の類似点。雪崩の原因が学校側のずさんな管理体制かのように報道~訓練計画を事前に作らず、実施要項に記載のない教諭に引率入林届を出していなかった。

そして今回メディアが、学校側を攻撃する材料として扱っている、「救助の通報が遅れた」という点についてですが、以下の資料をご覧ください。

「雪崩完全埋没時の時間経過ち生存率」です。2017年03月29日(Wed)12時25分26秒

これによると、人が雪崩に完全に理没し、その後18分以上経過してしまうと、生存率が34%にまで下がることから、理没後18分以内に救助することが生死を分けるということがわかる資料です。

つまり、雪崩に完全に理没した際に救出する為の最善の動きというのは、「救助を呼ぶよりも早く、現場にいる人間が、理没者を一刻も早く掘り起こす」ということなのです。

雪崩は、午前8時30分頃に発生し、顧問は、発生から45分後の午前9時15分頃に初めて事故を知ったことは、この45分間、現場では必死に掘り起こす作業が行われていたということを意味するのでしょう。

実はこの「現場ではすぐに掘り起こす作業をしていたからこそ、救助要請が雪崩発生から約45分後になったという考察」は2017年03月30日(Thu)12時26分頃に放送された「TBS ひるおび」で国際山岳ガイドの「近藤謙司」さんが言っていたことなのです。2017年03月30日(Thu)12時26分06秒

それを言ったときにスタジオが凍り付いたのを私は見逃しませんでした。

そして上記フリップでも、今回の雪崩の事故の目的の一つである高校生の登山禁止に対して異議を唱えることも言っています。

高校生の冬山登山、禁止を検討 栃木県教委

ですから現場にいなかった顧問が、発生から45分後の午前9時15分頃に初めて事故を知ったことは何らおかしいことではなく、雪崩発生直後の午前9時前後、顧問は10分ほどの間、無線を車の中に放置していて、警察への救助の通報が遅れたということは、雪崩に巻き込まれた、生徒の生死には関係はないのです。

そして以下のように

>雪崩は、午前8時30分頃に発生したが、顧問は、現場から本部に戻った教師の報告で、発生から45分後の午前9時15分頃に初めて事故を知ったという。その後、警察に通報したのは、午前9時20分頃だった

顧問は、午前9時15分頃に初めて事故を知り、警察に通報したのは、午前9時20分頃ですから、通報が遅れてはいないのです。そしてそもそもですが、旅館にいた顧問だけが警察に通報できるわけではなりません。現場から直接警察に救助を要請することもできたでしょう。携帯電話やスキー場にスタッフがいるはずですし。

これをメディアは、今回の悪役である学校側に対して、その中でも現場ではなく旅館にいた顧問に「10分ほどの間、無線を車の中に放置していた」という荒を見つけ、そこを徹底的に攻撃しているのです。

もう一度言いますが、顧問は10分ほどの間、無線を車の中に放置していて、警察への救助の通報が遅れたと言われていることは、生徒の生死とは関係ありません。

雪崩に巻き込まれた際、無事に救助する可能性を上げるには、30、40分はかかるであろう救助を第一に求めるのではなく、一秒でも早くその場にいる人達総出で埋没した人を掘り起こす作業が最優先事項なのです。

人工雪崩の可能性に言及せず、最初から悪役(学校)を決めつけてそちらに大衆の悪感情を向けさせ、変革の反動にする為の肯定材料にする。

そのような骨子が見えることが、メディアも事件を作っている者をグルであることが伺えるのです。


<関連記事・動画>

那須雪崩死亡事故は、人工雪崩によって意図的に起こされた可能性がある。~人工雪崩は簡単に起こすことができる。

度重なる軽井沢スキーバス転落事故と那須雪崩事故の類似点。雪崩の原因が学校側のずさんな管理体制かのように報道~訓練計画を事前に作らず、実施要項に記載のない教諭に引率入林届を出していなかった。

⬇️ 画像をクリックで動画へ ⬇️那須雪崩我孫子

スキーバス転落部活動自粛 2ご支援のお願い

  • いいね! (63)
  • この記事の題材でまた読みたい! (46)
  • この記事を動画で見たい! (36)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA