資生堂は2016年10月7日、化粧品ブランド「インテグレート」のCMに対し「女性差別」「セクハラ」との批判がネット上に出ていたことを受け、同CMのテレビ放映を終了することを決定した。同社広報部が同日夕のJ-CASTニュースの取材に明かした。
【写真】化粧品CMで、25歳からは「女の子じゃない」というセリフが…
CMのテレビ放映が始まったのは10月1日。広報担当者は取材に対し、「こちらが本来意図していたメッセージが、視聴者へ十分に伝わらなかった」などと説明。テレビ放映の終了に併せて、資生堂公式サイトに掲載されていたCM動画も削除するとしている。
■「意図していたメッセージが伝わらなかった」
今回のCMは、9月21日に発売されたインテグレートの新商品をPRするもの。女優の小松菜奈さん、森星(ひかり)さん、夏帆さんの3人を起用し、「大人のかわいらしさ」を目指す女性をストーリー仕立てで描く内容だった。
CMは2種類あり、どちらも商品のメインターゲットとなる「25歳の女性」をテーマにした内容。9月3日にウェブ公開された第1弾のCMには、小松さん演じる「ナナ」が25歳の誕生日を迎えたことについて、森さんと夏帆さんが演じる同性の友人が、
「今日からあんたは女の子じゃない」
「もうチヤホヤされないし、ほめてもくれない」
「カワイイという武器はもはやこの手には、ない」
といった言葉を浴びせる場面がある。その後、こうした同性からの厳しい意見に触発された女性が、「なんか、燃えてきた…」と決意する様子が映し出される。
こうした内容のCMに対し、ツイッターでは「広告で何の疑問もなく女性差別をするって何考えてるんだ」「えっなんでまだこの価値観??? 今昭和??? 」といった批判が女性ネットユーザーを中心に相次いだ。
さらに、10月1日にウェブ公開された第2弾のCMにも批判が殺到。その内容は、疲れた様子で仕事に打ち込むナナ(小松さん)に対し、男性上司が、
「(頑張っている様子が)顔に出ているうちは、プロじゃない」
と指摘するという展開だ。これに対しても、「オンナ脅しのセクハラCM」「女は仕事ができても疲れた顔してるとダメなんだ」といった指摘がネット上で相次いでいた。
こうした批判を受け、資生堂は10月7日にCMのテレビ放映の終了を決定。同社広報担当者はJ-CASTニュースの取材に対し、
「大人の女性になるために試行錯誤している女性を前向きに応援するという、こちらが意図していたメッセージが視聴者に十分に伝わらなかった点などを総合的に判断した結果となります」
と説明した。その上で、同社の意図していない捉え方をする視聴者がいたことについては、「非常に残念に感じている」と話した。
一方で、CMの内容を好意的に捉える意見も寄せられていたという。実際、ツイッターやネット掲示板には、「久々にいいCM見た」「なにが問題なの?」といった声も目立っていた。
早ければ、7日中にもCMの放映は終了する予定だという。公式サイトに掲載されたCM動画については、同日17時45分時点で「すぐにでも削除します」としていた。
<筆者>
<9月3日にウェブ公開された第1弾のCM>
>同性の友人が、 「今日からあんたは女の子じゃない」、「もうチヤホヤされないし、ほめてもくれない」、「カワイイという武器はもはやこの手には、ない」
25歳は、もう大人なのだから「気持ちを入れ替えてがんばろう」ということを友人は言っているということなのでしょう。それに対して以下の批判が相次いだと書かれています。
>「広告で何の疑問もなく女性差別をするって何考えてるんだ」「えっなんでまだこの価値観??? 今昭和??? 」といった批判が女性ネットユーザーを中心に相次いだ。
<10月1日にウェブ公開された第2弾のCM>
> 男性上司が、「(頑張っている様子が)顔に出ているうちは、プロじゃない」
「感情に振り回されず、弱さ、甘えをとっぱらい、自分を律して仕事に打ち込もう!」、ということでしょう。それに対して以下の批判が相次いだと書かれています。
>「オンナ脅しのセクハラCM」「女は仕事ができても疲れた顔してるとダメなんだ」といった指摘がネット上で相次いでいた。
前者がなぜ女性差別になるというのでしょうか?
後者がなぜセクハラになるのでしょうか?
これらのセリフに共通していることは、「精神的成長を促している」という点です。
「成長しようよ!」と友達が、そして仕事仲間が前向きに語りかけている。
これらが批判に値することであるならば、それは「人の成長を後押ししてはいけない」ということです。
これらが批判に値することであるとは、まったくもって私は思いも寄らず、びっくりしたのですが、これらが批判に値する社会であるのなら、それは「未熟社会の横行」そのものでしょう。
このような精神的成長をさせないための風潮は、「セクハラ」、「女性差別」というプロパガンダで作られているということです。
私は動画で、「精神的成長を阻害するための社会の流れがある」と、事件や事象の目的の一つにそれを挙げてきましたが、まさに今回のCM自粛の流れは、それが顕在化している事象です。
「セクハラ」、「女性差別」というプロパガンダで、価値観が形成され「未熟社会」が作られています。
もちろん、「未熟社会」を作り出すことは、大衆統治をしやすくする為に、支配者層にとって都合が良いから、そのような風潮を作り出す必要があるのです。
下に添付した記事・動画もまた、大変わかりやすい愚民化例です。
文章力、語学力、読解力、理解力がなく、浅い思考しかできなければ、支配者層にとって大衆統治はしやすくなります。
これを「愚民化政策」と私は呼んでいます。
10月7日、あるツイッターユーザーが「ヒョロワ(編集部註:フォロワー)さんに語彙力ない小説頼まれたのでとりあえず置いておきます」というコメントとともに一編の小説(の導入部)を公開した。その“語彙力のなさ”は、
「前からつやつやの黒髪のすごいやばいくらいの美少女が歩いてきた」
「そこにあった駄菓子屋にシュッて入っていった」
「一瞬で惚れた。正直頭の中がその子のことばっかりで控えめに言って無理だった」
「確かにやばかった。わかる。しかし、やばくて有名ということは多分ライバルが多いってことで、しんどみがある」
といった具合。
このツイートは3万件以上リツイートされており、ツイッターには、
「やばい無理めっちゃ好き」
「通勤電車でめっちゃ笑ろたがな…」
「これはアリやぞ。進化した携帯小説みたいな。売れるぞ?」
「最初の数行で好きやと気づいた」
と、好意的な感想が相次いで登場。語彙こそ少ないものの、構成が巧みなこともあり、
「巧いので通じてしまうんだなぁ」
「文章力と語彙力って本当に別なんだなあ」
「読みやすいし登場人物の性格もなんとなく伝わる。無理に背伸びして小難しい書きかたをするよりずっといいと思う。語彙力と表現力は別問題だということがよく分かる」
といった声も寄せられている。
確かに難しい言葉を多用した文章や小説は、それだけで読む気が失せてしまうもの。「語彙力ない小説」は、ネット上では良い意味で「ヤバすぎ」と受け取られたようだ。
(金子則男)
(R25編集部)