単身赴任など何らかの理由で夫と離れて暮らし、1人で仕事と育児をこなす「ワンオペママ」が増えています。高熱が出ても誰にも助けてもらえない、孤独で過酷な日々。どのような仕組みに変えればいいか、明治大准教授の藤田結子さんが解説します。
◇「1人作業」40度の高熱でも休めない
2014年ごろ、某牛丼チェーン店で従業員が休憩も取らず、長時間1人で清掃・調理・仕入れなどすべての業務をこなす「ワンオペ(ワンオペレーション=1人作業)」が社会問題になりました。
こうしたブラック企業の「ワンオペ」労働が母親たちの家庭内労働とそっくりなことから、ネットを中心に母親たちの間では「ワンオペ育児」という言葉が使われています。父親が残業で帰りが遅い家庭、ひとり親家庭など、日本には専業主婦、働く母親を問わず、ワンオペ育児をする母親であふれています。
最近では、共働きで夫が単身赴任なので母親がワンオペ育児、というケースも増えています。総務省が13年に公表した「平成24年就業構造基本調査」によると、夫と離れて単身で暮らし、働く女性は、12年には19万4400人いました。02年の11万8500人から相当の増加です。この中には女性の単身赴任者も含まれるとみられます。
東京で公務員として働く太田麻美さん(仮名、30代女性)の場合、息子を出産したとき、会社員の夫・直樹さん(仮名)は関西で勤務していました。育児休業中は同居しましたが、復帰してからは過酷なワンオペ育児が始まりました。実家は遠方にあり、祖父母には頼れません。信頼できそうな育児援助サービスの情報を集め、手続きをする時間も十分に取れません。
麻美さんは毎朝5時ごろ、寝不足状態で起きます。1歳の息子が寝ている間に洗顔や仕事の準備を済ませます。息子が目を覚ましたら、自分のことはすべて後回しに。朝食を作って食べさせ、オムツを替えて体温を測り、着替えさせます。
息子が何かを誤飲したり、落下したりしないよう、常に視界に入れながら、なんとか化粧や身支度もします。その間トイレにすら行けません。
麻美さんは、仕事の段取りを考えつつ書類をそろえ、同時に息子の着替えやオムツ、連絡帳を登園バッグに入れて、ベビーカーを押して家を出ます。必要な持ち物が多すぎて、忘れ物に気づき、遅刻ぎりぎりで引き返すことも日常茶飯事です。
保育園に着いたら、猛スピードで着替えをセットし、泣く息子をなだめ、駅まで汗だくでダッシュ。通勤ラッシュにもまれ、会社に向かいます。会社に着くと同僚が「服、裏表ですよ」と一言。ワンオペ育児を始めてから、髪も服装もボロボロです。
麻美さんは午後6時に会社を出て、急いで保育園に向かいます。仕事ですでにヘトヘトですが、テレビに子守をさせつつ夕食を作り、風呂に入れて寝かしつけ、洗濯、翌日の仕事の準備を深夜までこなします。
子どもは保育園の集団生活で頻繁に病気をもらってきます。麻美さんが息子から風邪をうつされ、40度の高熱が出ても、横になることはできません。もうろうとしながらご飯を食べさせ、寝かしつけます。
息子が夜中に目を覚まし、夕方食べさせたおかゆを布団の上で吐き出しました。両手でとっさに受け止めたものの、大泣きする息子から離れて始末しに行くこともできず、そのまま吐いたものにまみれ、麻美さんも一緒に泣きました。誰も助けてくれないワンオペ育児は、孤独です。
職場では男性社員とほぼ同じ業務をこなしています。その男性社員は専業主婦の妻の全面サポートを受けていますが、麻美さんは1人。過労のため、仕事のミスが続きました。自分が責任者の会議を忘れ、すっぽかして怒られたこともあります。周囲から不評を買い、精神的にも体力的にも限界を迎えています。
そこで夫の直樹さんは、上司に妻の状況を伝え、同居できる距離の支店や部署への異動を希望しました。ああそれなのに、夫の次の転勤先は東海地方。前より近くなりましたが、同居するには遠すぎます。
直樹さんは上司からこう言われたそうです。
「首都圏のどの部署も、子どもを育てながら働く女性でいっぱい。異動の順番を待っている女性社員も多い。働く妻を持つ男性社員を優先的に異動させるわけにはいかない。家族の問題だから自分たちで解決してほしい」
内閣府は8月25日、17年度の税制改正要望で、相互に遠方に居住する男女が結婚する場合、(1)結婚に伴う転居費用(2)仕事の都合で結婚後も同居できない場合の旅費--を、特定支出控除の対象とするよう財務省などに求める方針を明らかにしました。
少子化対策の一環で、結婚後、引き続き別居となる場合に、お互いの住まいを行き来する交通費を税控除し、結婚を促進するのが狙いです。
税軽減はないよりはあった方がいいでしょう。しかし根本的には、中核社員に無限定に転勤をさせる今の働き方が夫の単身赴任を促し、結果的にワンオペ育児を増やしています。仕事を辞めて夫の赴任について行ったり、2人目の子どもをあきらめたりする女性も少なくありません。
つまり、今の働かせ方のままでは、子どもを産むのも女性が活躍するのもなかなかに難しい、ということです。
せめて子どもが幼いうちは、男性も女性も転勤しなくてもよい働き方を選びたいもの。そして、一時的に転勤や残業をしない働き方を選択した人がマミー(ダディー)トラックで塩漬けにされず、管理職や役員への昇進も可能な新しい仕組みに変えていくべきです。そのような「働き方改革」であってほしいと思います。
「ワンオペ育児」という言葉。これもまた初めて聞く言葉です。
「ワンオペ育児」とは、既婚者であるのに、実質一人で育児と仕事を両立させなければいけない状態の母親をさす言葉のようです。
この現状に子供を産みたいと思う若い世代はどんどん減って行くことは当たり前でしょう。
下の動画でも解説しましたが、育児とは共同でするものです。一人ではできないとしっかりと認識するべきです。
それが 「ワンオペ育児」という言葉ができるほど、一人で育児をしなければいけない状態に社会が構築されてしまいました。
社会環境、そして常識が変えられてしまったのです。
これらが強いられる原因は多々ありますが、一番の問題は「貧窮化」です。
単身赴任などで一緒に住めない父親は出稼ぎに行っているはずですが、その収入だけで母親と子供が生活ができなく、母親が働かなければいけないからおかしなことになっているのです。
ですから、「なぜ育児と仕事を両立させなければいけない社会になってしまったのか?」
つまり、「なぜここまで貧窮化しているのか」ということを考えなければいけません。
そして富だけでなく、自由・権利・時間・家族など、人としての幸福が奪われ、人としての最低限の生活が営めないのが現代社会です。
しかも大衆はそれに気づいていないという状況である現状は、大変な深刻な状態です。
奴隷が自身を奴隷と気づかず自由であると思い込み、総洗脳されている状態なのです。
そしてこれらは完全に人為的に意図的なコントロールがされているということを私は実際に起きている事件と合わせて、動画とブログで解説しています。
これらは自然現象であると思うならば、解決の糸口を見つけ出すことは難しい、しかしこれらが人の手によって彼らの都合で設計され、作られているということを露呈させれば、解決への光が見えてくるのです。
⬇️ 画像をクリックで動画へ ⬇️
転勤族、過酷スケジュールetc。。様々な形の民族浄化?されてるのでしょうか?
以下↓同感です。
>富だけでなく、自由・権利・時間・家族など、人としての幸福が奪われ、
>人としての最低限の生活が営めないのが現代社会
先ほどのコメント一部訂正です。
「ワンオペ育児」という言葉自体に悪意を感じる。ブラック企業が行っている過酷な一人作業のことを「ワンオペ」というのだと思うが、育児はこの世の中で最も崇高な仕事なので、この「ワンオペ」なんていう言葉を当てはめるのは育児に対する冒涜である。あきらかに、育児という仕事を蔑む方向に誘導する報道だと思う。
実は突然娘が入院することになったので、2才半の孫をうちで預かることになり3週間経ちました。私達夫婦、婿、時々婿の両親で協力し時間を融通しあって、何とかそれまでに入っていた予定を大幅にキャンセルすることなくここまできました。
思うのは、子供(小さい人)がいるととにかく楽しい!幸せをほわほわ感じる。
もちろん、肉体的にはしんどいし泣きわめくこともあるけど、それ以上にたくさんの喜びをくれる。
こんな大仕事を母親1人でするのは、無理です。
子育てと言いながら、子に育てられてる事が解ります。
こんな喜びを大衆に味あわせない意味もあるのではと思ってしまいます。
まさにワンオペ育児中です。9歳と4歳の母です。旦那は一年の半分は泊まり出張
そして私は働く母・・実家はお互い遠い・・頼れない・・
でも、ママ友や幼馴染の友人達とご近所のおばあさんの暖かい声掛けに励まされながらここまできました
たった一人で育児は無理です。それは子供を持ってはじめて分かること
結局一人では無理だからこそ、保育園やご近所の顔を合わせる人々に積極的に挨拶をするようになりました
人とのつながりに日々感謝するようになったのも、子供ができてからです
“ワンオペ”って言葉に悪意を感じます。子を持つことの本当の意義を見失わせる報道は本当に悲しいです
子供を持つ=重荷を背負う
という図式にどうしても持ち込みたいのだと思います
子供を持つ=今まで夫婦二人では見れなかった素晴らしい景色・感動を子供を通して2倍以上の感動で体験できる
だから人間は子供という存在を家族を欲しがるのだと
私はそう信じています